他子ども会の創意工夫事例

地域とつながる、無理なく続ける。創意工夫が詰まった10年ぶりの子ども神輿復活秘話!【西区/上名古屋学区】

地域のお祭り浄心天王祭(通称:弁天祭、以下:弁天祭)で、今年10年ぶりに子ども神輿が復活しました。
平日の開催にもかかわらず、2日間で延べ38人の子どもたちが参加し、地域に元気な掛け声が響きました。この復活を支えたのは、わずか3人の役員のみなさん。限られた人数でどのように準備を進め、地域を巻き込みながら実現したのでしょうか。
今回は上名古屋学区地域子ども会育成連絡協議会 会長の棚瀬さんと副会長の澤さんに、子ども神輿復活までの経緯や工夫、地域との連携についてお話を伺いました。

【保護者の負担軽減】
子どもだけでも参加OK!気軽に参加できる仕組みづくり(下記1)
【活動内容の工夫】
人手不足は「地域」で解決!(下記2)
【メリット】
地域みんなを顔見知りに。顔の見える関係づくりが、いざという時の安心につながる(下記3)
【広報活動】
新たな会員獲得に「QRコード」付チラシを活用(下記4)


1. 平日の開催でも参加しやすく。保護者の負担を減らす工夫

弁天祭で「10年ぶりの子ども神輿復活」を復活させることになった経緯を教えてください。

棚瀬さん/澤さん
学区間の交流の中で、隣の庄内学区から神輿を2基譲り受けるご縁があり、「子ども神輿を復活できないか。」と子ども会に声が掛かりました。
タイミングよく、10年前に使用していた法被や鳴子も保管されていたので、せっかくならお祭りも盛り上げたいですし、子どもたちにも子ども神輿を体験してほしい!と思い準備を始めました。

当日はたくさんの子どもたちでにぎわっていましたが、お祭りは、平日の昼間の開催でしたよね?
参加者を集めるのは大変だったと思いますが、どのような工夫をされたのでしょうか?

棚瀬さん
そうなんです。弁天祭は昔から、曜日関係なく6月9日・10日と日付が決まっているため、今年は平日の開催でした。
子ども神輿自体が10年ぶりだったこともあり、どれくらい集まるかも予測がつかなかったので、詳細が固まる前の4月から周知を始めました。方法としては、声掛けはもちろんですが、チラシと併せてLINEも活用して周知しました!

澤さん
あとは、平日の開催だったこともあり、今回は各子ども会から保護者の付き添いがなくても参加できる形にしました。
もちろん、協力していただける保護者の方には来ていただきましたが、
付き添いを必須にしてしまうと、仕事などの都合で参加できない子どもが増えてしまうと思ったんです。

なるほど!「早い周知」や「保護者の付き添いがなくても参加できる体制にしたこと」が、多くの子どもたちの参加につながったのですね。

【出発前】「えいえい、おー!」元気いっぱいに出発前の気合い入れ。
【終了後】子ども神輿をやり遂げ、誇らしげな表情を見せる子どもたち。

行事詳細はこちら(https://nagoya-assistbank.jp/2026-bentensai/


2.人手不足は「地域連携」+「外部サポート」で解消!

「保護者の付き添いなし」で参加できるようにすると、参加のハードルは下がりますが、運営側としては安全面などの負担が大きくなりますよね。その状況でも実施できたのは、何か工夫がありそうですね・・・?

棚瀬さん
子ども会存続のためには、役員さんの負担は減らしていきたい。でも現実はやはり、「当日の人手不足」が予想されました
何より大切にしたのは「安全」です。お神輿は道路を練り歩くわけですから、、、
アシストバンクも活用して活動アシスタントを依頼し、できる限り人数を確保しましたが、それでもやはり限界があり人手は十分ではありませんでした。そこで区政協力委員に状況を伝え、防犯委員や消防団のみなさんにもご協力いただく形で当日の体制を整えました。協力のおかげもあり、当日は安全に運営することができました。子どもたちを地域全体で見守る体制ができたことも良かったです。今回のことをきっかけに、これからも地域のみなさんともっと協力していけたらいいなと思っています。

澤さん
私が理想としている子ども会は、保護者も運営に追われるのではなく、子どもと一緒に行事を楽しめる子ども会です
人数が少ないと、担当役員はどうしても運営に付きっきりになってしまいます。今回のように、外部サポートを活用したり、地域のみなさんと協力したりすることで、少しずつ理想の形に近づけていけたらいいなと思っています。

今回の子ども神輿では、「外部サポート」と「地域連携」が、人手不足を乗り越える大きなカギになったのですね。
地域のみなさんと連携する上で、コツや大切にしていることはありますか?

棚瀬さん
やはり、人と人とのつながりなので、コミュニケーションが一番大切だと思います。
今回は思い切って困っていることを打ち明けたのが良かったと思っています。
最初は困りごとでも、思っていることでも、なんでもいいんです。
まずは話をして、お互いを知ることから始めることが大切だと思います。

「まずは話してみること」。シンプルですが、地域とのつながりを広げる第一歩なのですね。人手不足に悩む子ども会にとっても、活動のヒントになるお話でした。

【地域のみなさん】地域みんなで子どもたちを見守り、安全な子ども神輿を実現。
【活動アシスタント】活動アシスタントのサポートが、人手不足解消の大きな力に。

3.「つながり」が生まれる子ども会

今回、無事子ども神輿を終えた感想を教えてください!

棚瀬さん
当日は子どもたちの楽しそうな姿を見て、安心しました。「やってよかったな」と感じましたね。「楽しかった。ありがとう。」これが原動力です。

澤さん
子どもたちに普段なかなかできない体験をさせてあげられたのがよかったと思います。
子どもたちはもちろんですが、当日は想定以上に付き添いの保護者の方にも参加していただき、保護者の楽しそうな様子を見られたのも嬉しかったです

お二人の考える、子ども会活動の一番の魅力は何でしょうか?

棚瀬さん
一番は「地域の顔見知り」が増えることだと思います。
例えば、災害などの有事の際、避難所へ行ったら知っている人がいる、顔を合わせてホッとできる。それだけで、とても救われると思うんです。ご近所さんを知らないことも珍しくない今の時代だからこそ、子ども会は地域にそんなつながりを生む大切な場だと思っています。
それから、少し先の目標になるお兄さん、お姉さんができることも魅力だと思います。そうやってつながりがつながって大人にたどり着くので、大人もしっかり楽しむことが大事ですね。

澤さん
私も一番の魅力は「つながり」が生まれることだと思います。
子ども同士は学年を越えたつながりができますし、子どもだけでなく保護者同士のつながりも生まれるのが魅力だと思います。
今はAIが身近な時代ですが、AIでは味わえない実体験を子どもたちに届けられることも、子ども会の大きな魅力だと思います。

子どもたちにさまざまな体験を届け、人と人とのつながりを育む。それが子ども会の大きな魅力なのですね。今回のお話から、その魅力を改めて感じました。

【保護者のみなさん】うちわや掛け声で、子どもたちと一緒に子ども神輿を盛り上げる保護者のみなさん。

4.「温故知新」伝統×新しい工夫で続ける子ども会運営

会長を引き受けたきっかけを教えてください。

棚瀬さん
現役世代のうちに、現役世代の目線で子ども会を見てみたいと思ったんです。

実際に会長を務めてみて、いかがですか?

棚瀬さん
昔ながらの良さはたくさんあります。伝統があるからこそ、活動の進め方や道筋が分かるので、とてもありがたいですね。
だからこそ、良いところは残しながら、「ここは変えた方がもっとスムーズになるかもしれない」と思ったことは、今の役員世代が活動しやすいように少しずつ見直しています。
例えば、経費のキャッシュレス化やLINEグループの活用です。試してみて合わなければ元に戻せばいい。まずは役員の負担を減らし、子ども会に関わる人を増やしていきたいと思っています

澤さん
これまでも会議を土曜日に変更したり、負担の大きい行事を見直したりと、時代に合わせて少しずつ変えてきました。そこへ若い世代の視点が加わり、さらに時代に合った変化が生まれていることを、とても嬉しく思っています。
新しいアイデアを柔軟に取り入れていくことは大切ですね

古き良きものは残しながら、時代に合わせて変えていく。まさに「温故知新」ですね。こうした小さな工夫の積み重ねが、無理なく続けられる子ども会づくりにつながっているのですね。
子ども会の人数を増やすために、ほかにも取り組んでいることはありますか。

棚瀬さん
今は「子ども会」が何をやっているのか知らない方も多いので、まずは「子ども会」というものを知ってもらい、活動や魅力を伝えることが大切だと考えています。
今年度は小学校の入学説明会でお時間をいただき、活動の紹介とチラシの配布を行いました。チラシでは、子ども会について知ってもらい、QRコードを付けて気軽に問い合わせや相談ができるようにしました。そのおかげで、実際に何件かお問い合わせもいただいています

QRコードを入れることで、一気に気軽になりますね。取材を通して、ほかの子ども会でも参考になりそうな工夫やヒントがたくさんありました。子ども会の魅力がより多くの方に伝わり、入会につながっていくといいですね。
本日はありがとうございました。

【入学説明会で配布したチラシ】 QRコードを活用した、相談のハードルを下げる工夫。
インタビューにご協力いただいた澤さん(左)と棚瀬さん(右)