商店街・大学・学童とも連携し、たった3年で一大人気行事に!【南区/白水学区子ども会】
約210名の子どもたちが加入している、南区白水学区子ども会。学区をあげた一大行事「親子ウォーク」の当日に、人気行事の企画・運営のコツについて、学区子ども会会長の武藤さん・行事責任者の久野さん等、たくさんの方々にお話を伺いました!
【活動内容の工夫】
ねらいは「安全向上」だけど、行事の見た目は「楽しさ」Maxに(以下1・3参照)
幅広い関係者とも連携、反省点を次年度に引き継ぐことで常にブラッシュアップ(以下2参照)
【協力者のメリット】
行事協力者にとっても、やりたいことが実現できる場に(以下4参照)
【広報活動の工夫】
学校・PTAとも連携して関連資料を全児童に配布(以下1参照)、学区全体を舞台にして子ども会の楽しさを伝える(以下5参照)
1.子どもたちの安全向上をねらった行事は、たった3年で大規模に成長!
こちらの行事が始まった経緯を教えて下さい。
武藤さん(白水学区子ども会会長)
小学校の体育館でやっていた「大なわとび大会」が、コロナを機に三密の観点から実施が厳しくなりました。単に中止にすることもできましたが、子どもたちの体験機会をなるべく確保してあげたいという想いから、保護者でアイデアを出し合って3年前から始めました。私は学区子ども会会長の前はPTA会長もやっており、そのご縁で商店街の関係者を紹介いただきました。そこから、地域の商店街にも協力いただくようになり、今年は大学・学童にも出店いただくまでの行事になりました。
とっても立派な行事なので長い歴史があるかと思いきや、まだ今年で3回目なのですね!色々なアイデアがあったと思いますが、なぜ「ウォークラリー」を選んだのでしょうか?
武藤さん
1点目は、シンプルに三密を回避できることです。
2点目は、保護者の負担軽減です。ウォークラリーは自由参加・自由解散なので、ムリなく当日参加してもらうことができます。
3点目は、子どもたちの安全に対する意識が向上するからです。学区の危険箇所や「こども110番の家」などを記した交通安全マップは、学校に依頼して全生徒に配布しています。ただ、マップを見るだけでは、万が一の時に「こども110番」の場所を思い出すことは難しい。このウォークラリーでは「こども110番の家」をスポットにしているので、楽しくスポットを巡りつつ、子どもたちに「こども110番の家」の場所を知ってもらうことができます。そして、幅広い方々に小学生たちとの接点を持ってもらうことで、地域全体で防災・防犯などの意識向上になればという想いがあります。
なるほど!この行事に参加することで、子どもたちは防災・防犯の取組にもなるのですね。
2.担当者は、企画ノウハウと反省点を次年度担当者に引き継ぐ
地域をあげての大規模行事ですが、実際にはどのように企画・運営されていますか?
久野さん(ウォークラリー担当責任者 兼 たんぽぽ東子ども会会長)
行事としては、ウォークラリー本体と、ゴール地点での様々な出店と2つに分かれています。前者は子ども会担当の私が中心となり、後者に必要となる地域商店街や学童などの外部協力者との連携は学区会長が中心となりました。
ウォークラリーの企画を作っていくにあたり、昨年度の行事自体に参加はしているので大まかなイメージは持っています。その上で、昨年度の担当者からは、行事運営のノウハウとともに反省点の申し送りもあるので、それを1つ1つ解決しつつ実際の企画を作り上げていきます。
反省点の申し送りもあるなんて、すごい!具体的に、今年度はどのような改善をされましたか?
久野さん
たくさんありますが、代表的なもので言うと、1点目は安全配慮です。歩いている途中にこちらのウォークラリーの紙が飛んでしまい、道に飛び出すケースがありました。首から下げることも考えましたが首がしまる危険があるので、紙を小さくして飛びづらくし、大通り沿いには交通パトロールのメンバーを置きました。
2点目は、対象スポット数です。広い学区の中で、特に低学年の子には、全てのスポットを回っていると疲れてしまう子もいます。スポットを増やすかわりにどこを回るかは選択制にすることで、ムリなく回れるようにしました。一方で、まわったスポット数によって景品に差をつけることで、「いっぱいまわりたい!」という子の気持ちも大切にしています。
久野さん
3点目は、子ども会会員とそれ以外で景品に差をつけたこと。今年から子ども会会員以外も参加OKとしたのですが、「子ども会に入るといいことあるな」を感じてもらうために、子ども会会員だけは景品を豪華にしました。具体的には、子ども会会員は文房具・ポップコーン・輪投げ(スポット数に応じて)、子ども会会員の未就学児の兄弟はポップコーンと輪投げ、非会員は輪投げとしました。
細かい点まで、素晴らしい工夫をされていますね!
3.協力者(大学生・学童)にとっても、地域との接点・社会経験の場に
地域商店街側の協力として、核になって下さっているとお聞きしました。
鹿島さん(柴田商店街 チーム279隊長)
私は、柴田商店街の一員として、地域の方々や近くの大同大学とも連携して、地域を盛り上げる活動をしています。今日も近隣の3か所で地域の方々によるお店を出店しています。こちらの行事については今回は子ども向けということで、大同大学の学生さんたちに声をかけました。
普段はどのような活動をされていますか?
大同大学の大学生
僕たちは、大同大学で土木を専攻しています。有志で「どかんクラブ」の名前で活動しており、月1回ほど地域のイベントを中心に出店しています。今回は今までで1番大きなイベントへの出店で、参加してくれる子どもたちの様子を想像しつつ、ゼロから企画を考えてきました。子どもたちの反応が見れて、とっても楽しいです!
あちらの学童と書かれた看板は、どのような出店なんでしょうか?
久野さん
地域の学童によるラーメンとわたがしのお店です。店頭に立っているのは小学6年生で、子ども達の卒会旅行の資金を自分達で稼いでいます。稼いだ金額によって行ける場所が変わってくるので、かなり一生懸命ですよ。店頭での接客経験という点でも、自分で稼いだお金を自分で使うという点でも、すばらしい社会経験だと思います。6年生の姿を見ている5年生たちは、来年は自分の番だから頑張ろう!と張り切っているとか。
4.子どもから地域のお年寄りまで、「楽しい!」が一杯
こんにちは!今日、参加してみた感想を教えて下さい!
2年生の男の子
今日は、5年生のお兄ちゃんと一緒に参加しました。全部のスポットを回って、輪投げでお菓子もいっぱいもらえて、とっても楽しかったです。
初めての参加かな?
2年生の男の子
去年も参加したので2回目です。ぼくが知らない「こども110番の家」もありました。
今日はどのようなきっかけで参加しましたか?
地域のお年寄り
近くを散歩していたらとても楽しそうな様子だったので、立ち寄ってみました。子どもたちや大学生、若い人との交流がとても楽しかったですよ。お野菜もとてもお買い得でしたし、食べ物もとても美味しかったです。
5.学区小学生の約半分が参加という驚異の参加率!
本日は行事開催、お疲れさまでした!参加人数はいかがでしたか?
武藤さん
小学生119名、未就学児36名、中学生9名の計164名でした。白水小学校全体が270名程度なので、半分近くの小学生が参加してくれたようです。学区全体を舞台にすることで、子ども会に入会していない子も含め、子ども会の活動を知ってもらうきっかけにもなったかなと思っています。そして、今回の行事を機に、子どもたちの安全が向上することを願っています!